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Ayu's Diary

ある日の見学

息子が保育園の年長の時のことだ。
発達障害だということはすでにわかっていた。

小学校に進学するにあたり進路を決定しなければならず、
その判断材料になるからということで園長から時々
普段の息子の様子を見学するように勧められた。

見学する時は親が見ていると気づかれないように変装することになっていて、
三角巾とマスク、園で先生が着る上着を借りる。
正直これだけではバレバレで、特に女の子にはすぐにわかってしまった。

うちの息子も近寄ってきて、私の顔を覗き込み
「母ちゃんの目にそっくり」といって向こうに行ってしまった。
今思うと気づかないフリをしてくれたんじゃないかと思う。

見学しているとやはり、どうでもいいところで興奮したり、
先生の言ってる意味がわからなくてお遊戯についていけなかったり、
大きな声を出してしまったり、
ちょこちょこ問題点は見えてくる。

自由に遊ぶ時間には、他の子と交じることができず、いつものように
一人で遊んでいる。

もう帰ろうかなと思ったその時、一人の女の子が息子の隣に座った。
この子はダウン症で言葉もほとんど出ない女の子だった。

息子が色のついた木のピースで遊んでいると、横から手を出してきて
強引にピースを奪っている。

大きい声で
「あーやめろー」とか「とらないでよー」とか言うんだろうなと思って見ていた。

けれど息子は横をちらっと見ただけだった。
気にしないで遊びを続けている。でも時々ちらっちらっと目だけで横を見ている。

そして無言で赤いピースをその女の子の方に置き始めた。
女の子は横から赤いピースだけを探して集めていたのだ。

この光景を先生は誰も見ていない。けれども母ちゃんが目に焼き付けておこう。

この日は、まあ言ってみれば、息子のダメな所のあら探しをしに行ったようなものだ。
けれど、思いがけず、
ああ、この人は基本的には心配しなくていい、 ということを確信した日になった。




  1. 2019/02/15(金) 10:19:08|
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