Ayu's の金曜日

商品の価値

新しい口紅を買いたいと思った。
急を要してと言う訳ではなかったので、そう思いながら、かれこれ数ヶ月経っていた。

年も変わり、心新たにという意味もこめて、よし今日!となった日。

以前からある程度、品物は決めていて、似た色の二色でずっと迷ってる状態だった。
美容部員さんが、おばあさんの接客で手が空かず、待たされる。
先客が去り声をかけるも、なかなか来ない。

やっと現れた彼女は、若くて小柄で自分に似合うメイクをしていた。
そして無表情で「はい何か?」

ん?? 一瞬の違和感は無視することにし、
この二色のうちどちらにしようか迷っていると伝えた。 

ところが、彼女はなにも返事をせず、乱暴に自分の手にその二色を塗りはじめ、

「こんな感じです」と手を見せる。

そのあとは何も言わない。   なんだ? この沈黙。
まためんどくさいおばさん来たな、、、、って心の声が聞こえてきそうな。

ここからは美容部員の見せ場とばかりに、セールストークが炸裂。そして、
お客が決定というゴールに達するまで、背中をエイッ、も一つエイッと押してくる場面。

そんな想像をしていたので、完全に肩透かしをくらったが、私はさらに続けた。
なんとなく無駄だとわかりながらも。

「塗ったのを見ても、同じような色に見えるのよ。レッド系とローズ系ということにはなってるけど、、、」

すると間髪いれず、やや強めの口調で

「色名にとらわれなくていいんです。自分がどっちがいいと思うかの印象なんです。」


。。。なるほどね。。。彼女の言ってることは正しい思った。

そうなのよ。最終的に決めるのは自分なんだから。私の印象で決めるしかないのよね。

でも。。。なんだかね。


正直どちらがいいかわからないままだったが、
「じゃあ、こっちの色ください」
いきなり優柔不断のおばさんが即決したものだから、少し驚いたように、

「え、、? 試しにどちらも、塗ってみられます?」と聞かれる。
そのセリフ、最初に言うべきだったかもしれない。

実は他店で試し塗りを済ませていて、それでも迷っていたから相談したのだけど、
もうそれを彼女に伝える気が無くなっている。
そして平静に「いいです。こっちでお願いします」と答えた。

戸惑い気味に美容部員はまた聞いた 「ほんとーーに、塗ってみなくて大丈夫ですか?」
「大丈夫です」

最後に包みますか?と聞くので、「いいです」と答えた。
それでも普通に簡易包装かなと思っていたが、目の前に出されたものは
店名ロゴ入りセロテープが直張りされた、そこそこいい値の口紅の箱。


まあ、、いいけどね。きっとエコってことなんだ。と自分に言い聞かせる。

帰宅して、
いつか出掛ける時におろすはずだった口紅はすぐに開封され、さっさと塗ってみることに。
よい商品だと思う。迷った色もいい色だった。欲しいものは確実に手に入った。

でもどうして?  残念な気持ちになってるのは。  満足感がない。
滅多に購入しない口紅が、完全にスーパーで買う日用品、食料品級になってしまっている。


店員からしたら、毎日眺めているただの商品。
けれど、ある人には3年ぶりの化粧品なのかもしれない。ドキドキの初めての購入かもしれない。
化粧品に限らず、生活必需品でないものを手に入れるということは安価なものでも基本的に贅沢なこと。

これを着たら褒められるかな、これを付けたら素敵に見えるかな。あれに合わせたら絶対可愛い♪
これをプレゼントしたらどんなに喜ぶだろう? ちょっと高いけど、頑張って買うぞ ! etc
ちょっとしたものを買うまでにどれほどたくさんのストーリーがあるのかな。



考えてみると、Ayu’sのアクセサリーだって決して生活必需品ではない。

こんなに至らくて、小さなショップではあるが、私も売る側の人でもある。
お客様がそれぞれに、何かを思いながら、感じながら、選んでいただいてるその時間もひっくるめて
満たされたと思っていただけるようにしなければ。

そんな風に感じたある日の出来事。




  1. 2018/01/26(金) 10:48:06|
  2. 未分類
  3. | コメント:4
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コメント

そうそう

店員にとっては何十人と相手にするひとりかも知れないけど、こっちは一対一。この子も新人の時はそうじゃなかったかも知れない。感覚の麻痺て、いやね。
わたしも、ちょっとだけラッピングを習っていたことがあって、最初からの先生は良かったのに、途中でラッピング講師になりたての子に変わって。で、いろいろ手順も悪くて。コツとかテクニックのことを質問しら「あ、(自分の)先生に聞いてきます」て、いうの。「それ、一番言ってはいけない言葉じゃないの?目の前のあなたが、今、私たちの先生でしょ。わからないなら、次回までに調べてきますっていうのがほんとうでしょ!」と瞬間湯沸かし器の私は言ったのでした。その授業終わった瞬間に退会届けだしたの。自己都合だから、お月謝返ってこないけど。でもなんか返してくれた。物を売るにしても、教えるにしても、値段に見合う「誠意」「熱心さ」が伝わらなくてはならないと思う。(長文ご容赦)
  1. URL |
  2. 2018/01/26(金) 17:19:27 |
  3. あきよ(ミューミュー) #o4rjoBl6
  4. [ 編集 ]

その方、ミューミューさんにはっきり言ってもらってよかたんじゃないでしょうか。最近じゃ、だめな理由言ってくれる人もあまりいないと思います。私も若い時は色々怒られて嫌だったけど、今となってはそれが財産になりました。
それにしても自分がお金払ってる来てる教室で「先生に聞いてきます」って言われたら嫌だな〜とか思わないんでしょうかね(笑)想像力ないなぁ。   感覚の麻痺、、、肝に命じます!
  1. URL |
  2. 2018/01/26(金) 18:53:40 |
  3. ayus_ayu #-
  4. [ 編集 ]

この瞬間は踊らせて

で、あゆちゃん、レッド系にしたの それとも、ローズ系にしたのかな ^_^
お客さんの、特別な気持ちをわかって接客していたら、美容部員、迷うあゆ姉に 2本 大人買いできたかもしれないのに! 笑
うん、たまにあるよね、満足して買ったはずが 気持ちが満たされないというかね… 特に、身につける物や普段買わないような、ちょい高級な品なんか、この瞬間だけでも 購買者のこころ踊らせてほしいわ☆
  1. URL |
  2. 2018/01/27(土) 20:49:37 |
  3. naonao #OUxqNTo.
  4. [ 編集 ]

小躍りしたいよね

ローズ系にしたのよ。ウフッ  でも青みのレッド系でもっと攻めてもよかったかな〜結局保守的。
私に火を付けてくれる店員はいないのかしら?笑
でもさ〜アメリカだと店員になんの期待もしないよね。接客してくれるだけマシなレベルじゃない? 笑
恐ろしくひどい対応なんてしょっちゅうで、慣れすぎるとひどいとも思わなかったよ。
なので私もすっかり日本の生活レベルが染み付いちゃったんだな〜と思った、、、
  1. URL |
  2. 2018/01/27(土) 21:12:51 |
  3. ayus_ayu #-
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